母をおくる
umineko
母をおくる と
おそらく
わたしの半分が終わる
半分が終わる と
わたしには
守るものがたくさんあって
後戻り
できないことも
また
たくさんあるのを知って
さみしさの正体が喪失ならば
わたしは
もう慣れてしまった
今度 ね
お庭のきれいな料亭に
父と母を迎えよう
お財布は
たぶん
きゅうきゅう言うけれど
それはたぶん些細なことだ
わたしたちは終わっていく
わたしたちは終わっていく
わたしに関する
記憶を連れて
ぽっかりと
浮かんだ春の日に
わたしはもう
慣れてしまった