母をおくる
umineko

母をおくる と
おそらく
わたしの半分が終わる

半分が終わる と
わたしには
守るものがたくさんあって

後戻り
できないことも
また
たくさんあるのを知って

さみしさの正体が喪失ならば
わたしは
もう慣れてしまった

今度 ね
お庭のきれいな料亭に
父と母を迎えよう

お財布は
たぶん
きゅうきゅう言うけれど

それはたぶん些細なことだ

わたしたちは終わっていく
わたしたちは終わっていく

わたしに関する
記憶を連れて

ぽっかりと
浮かんだ春の日に

わたしはもう
慣れてしまった
 
 
 
 


自由詩 母をおくる Copyright umineko 2005-04-19 09:34:49
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