チアーヌ先生のえっちな小説を読もう(批評)
アニュリタ
こんにちは、詩読と詩作を愛するネットユーザーの皆様。
先日発売されまして、ただいま全国の本屋さんに並んでる「新鮮小説 十月号」にて、牧村僚、睦月影郎、舘淳一氏ら当代一流の官能小説家たちと並んで、乃村寧音氏の「わたしのごちそう」という素敵な読み切り短編が全国の善男善女活字好きの皆様にリリースされています。
官能小説と言いますと、一部の紳士や夢見がちなドキドキ少年の趣味と思われがちかと存じますが、「バンパイア」シリーズで有名な世界的女性作家の手による「眠り姫」三部作など、最近は女性作家による女性の愉しみに饗するために書かれた官能小説もお盛んであり、またそうした小説は紳士の方々にも新鮮で愉しいものですし、経験の少ない若い男性にとっても、たいへんためになるものであろうかと思います(とは言ってもフィクションですから、そこはわきまえてのこと)。
乃村女史による「わたしのごちそう」は、どこかの会社に勤務する、地味目で感じの良いお姉さんが、可愛らしい童貞新入社員君を、なるほどこうするのかという戦略で、上手にじっくり熟成させつつたらしこみまして、捕まえたあとはめくるめく急展開の怒涛の連続にて、童貞君のいろんな場所、いろんな意味での初物をいただきまくるという、ごちそうさまな傑作であります。
コレットの古典小説「青い麦」を鑑賞された方は、女性ハンターに狩られる初々しい少年のキモチを懐かしく思い起こされるかも知れません。ホントかな。いや、そんな余裕もなく、紳士の方々におかれてましては、固形化したものの対処に取り組まねばならなくなるやも知れませぬ。女性が読むとどうなるのか、私にはわかりませんが、この小説はおそらく女性読者をも想定した素敵な作品ですから、スムーズに作品世界に入り込んで遊べるものと思います。
タッチは明るく、人を傷つけたり、壊したりはしません。「青い麦」の少年がそうであったように、主役の童貞君にとっても、たいへん良い思い出になるのでは、(ならないかもだけどw)と、いう作品であります。
心理描写は細やかでナチュラル。プレイ内容はハードでリアルであります。
使用されるアイテムとしましては、目隠し、手錠、ディルドウ(細め)等。私の好きなガンキプレイの場面も、精密な筆の冴えで、堪能させて頂きました。
その他、私には上手に紹介できない、愉しい場面、素敵な魅力が他にも多々ある小説ですので、今年の夏はぜひご賞味くださいませ。
女性にも男性にもお薦めであります。