ブルース・ブラザース、日本へゆく第三章 34
ジム・プリマス


「レイの手紙」」

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 そうこうしている間に昼近くになってしまったので、スピーディーが宅配のピザを取ろうと言い出したので、エルウッドはワリカンにしてくれと頼んで、お相伴にあずかることにした。
 うまい水出しコーヒーと一緒に、二人が宅配ピザを食べている間も、スピーディーは日本の音楽の素晴らしさについて色々話を続けた。特にアレンジでプレイしているミュージシャンの素晴らしさについて、彼らの演奏ならいつでもアメリカでも通用すると公言して、憚らなかった。
 食事のあとで、ブースのテーブルを借りてレイの手紙を読みたいと頼むと、スピーディーは快く承諾してくれたので、エルウッドは、はさみを借りて、自分あての手紙から封を切り、目を通してゆくことにした。
 手紙はエルウッド宛のものが一通と、ジョージ・ヤナギ宛ののものが二通、ハーレム合唱団の事務局のマリアという女性に宛てられたものが一通だった。


散文(批評随筆小説等) ブルース・ブラザース、日本へゆく第三章 34 Copyright ジム・プリマス 2020-08-29 09:43:34
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