灼熱の自称詩人
花形新次

自称詩人にも
ハナクソぐらいの
恥じらいはある

普段、昼間から
投稿しまくっていると
「ははーん、さてはコイツ
働いてないな」と感づかれるので
なるべく我慢している

しかし、世間が休みとなれば
話は別だ
「私も休みに入りましたので
いっぱい投稿しまーす」的に
朝から晩まで投稿しまくる

クソの大量放出だ

本当は人生休業状態が
14歳から25年続いている

もう戻れない
先にも進めない

年老いた両親は
夕べ食卓で
ぼそぼそ話し合っていた

何も知らない
自称詩人は
愛と平和についての
クソみたいな
本当にクソのような
自称詩を嬉々として
パソコンに打ち込んでいる

部屋の外は
炎に包まれていた

──自称詩人は
嬉々として
打ち込み続けている








自由詩 灼熱の自称詩人 Copyright 花形新次 2020-08-09 06:58:45
notebook Home 戻る  過去 未来