雨が降るからこそ色を増す世界があるから
ベンジャミン

どんなに悲しいことがあっても
僕は生きてゆけそうです

昨日まで降り続いた雨は止み
久しぶりの陽射しをうけた草花が
深呼吸をするみたいに
みな空を仰いでいました

光と水と二酸化炭素から
植物は成長するためのエネルギーをつくるそうです

きれいな花が咲くためには
晴天ばかりでなく雨の日も必要で
そして僕が
こうして息をすることも
欠かせないのだと思いました

すっかり気落ちしてしまったとき
びしょ濡れで歩き続けても
まるで雨でも降りそうな重たい空の下で
道端の草花に
たとえばため息一つ吹きかけたとして

やがてそうやって色づいた花に
救われる人もいるのだと

そんな雨上がりには
花はいっそうきれいに見えたりするのです

   


自由詩 雨が降るからこそ色を増す世界があるから Copyright ベンジャミン 2005-04-14 19:57:12
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