エンドロール
ミナト 螢

風が飛び回る時に
お礼をするから花はついて行く
そんな春とこんな僕を
一緒に立たせてくれてありがとう
旅を続けるために
今まで何回くらい
蝶々結びをしてきたのだろう
足を止めて羽ばたいた分だけ
皮がボロボロになるその指先で
空に試し書きをした名前を
響かせる場所を探さなくちゃ
カーテンコールの裏側で
花を抱いたら人は振り返る
それ以上に僕の匂いがする
心に謎謎を置いて消える


自由詩 エンドロール Copyright ミナト 螢 2020-04-28 07:48:03
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