孤独
ぺぺ
「人は孤独なんだ」
と言う僕に君はキョトンとする
「一心同体とは言うけど、ズレはどこかにあるんだ。そのズレに大きさや深さの程度はあれど、やはり完全には塞ぐことは出来ないらしい。」
それを言う僕に君は勝ち誇った顔で赤い糸を例にした
確かに君の言うことは正しいかもしれない
「でもね、君の左手小指から伸びたその赤い糸は
君には僕と繋がっていると見えるかもしれないけれど、僕には繋がっているとは見えないのかもしれない。なぜなら、僕と繋がりそうなその赤い糸は、急に僕以上に君と相性の合う人を永遠に彷徨い続けるかもしれないからだ。」
そういう屁理屈をこねる僕に君はこう言った
「ふーん。なら、私の赤い糸があなたに確実に向かえば良いのね。」
と君は言い
突然僕の胸に倒れ込んで
自分の左手小指に繋いだその赤い糸を僕の指と繋げた
「どう?私の赤い糸はあなたに確実に向かったみたいね」
君はいつものように勝ち誇った顔でそう言った
そう来たか
確かに赤い糸と体は完全に僕と君に一致したようだ
訂正だ
どうやら"僕と君”は孤独ではないようだ
自由詩
孤独
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ぺぺ
2020-04-28 02:06:50
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