君は音楽を何で聴いたか
はだいろ

アナログレコードが、もてはやされると、
もはやひねくれている僕は、
CDの肩を持ちたくもなる。

CDは軽いしかさばらないし可愛いじゃないか。
それに、拘っているレーベルだと、つくり込みも丁寧で品が良く、
こないだ買ったアルゼンチンだかウルグアイだかのCDは、
カバンに入れたら暖かい気持ちになった。

だけども今、家にはCDプレーヤーがないので、
買っただけで、眺めている。


知らない人からは馬鹿じゃないかと思われるほど、
実際馬鹿のような値段でオリジナルのアナログレコードを買っても、
まあ、なんとめんどうくさい、手間がかかる。
もちろん僕はむすめに似てものぐさなので、ほったらかしなのだけれど、
愛おしむ気持ちはあれど、
それに比べ、聴くこともない、慎ましいCDのなんと可愛いことか・・・


CDどころか、こないだは、ヤフオクでMDウォークマンを落札した。
実家に貴重なMD(当時好きなアーティストのライブを録音し編集したもの)が眠っており、
どうしてもそれが聴きたくなった。
MDが出てきたとき、なんと便利で凄いものかと思ったのに、
まさか、先に消滅するとは夢にも思わなかった。


MDどころか、今最も若者に人気なのはカセットテープらしい。
だがそれは、直接的に、世代的に、僕は理解できてしまうのである。
音楽にとって、「音」とは何か、というのは、
深淵この上ないテーマでとても書ききれないけれど、
カセットテープの音というのは、実に独特に記憶に残っている。
アナログレコードがダイレクトに心に飛び込んでくるような音だとすると、
カセットテープは耳を介さずに感情にじかに寄り添ってくる音なのだ。

CDの硬質な音も、カセットテープに録音して聴くと、
不思議に柔らかくなったものだ。

けれどもこれからの十代なんて、ハイレゾ?
ストリーミング配信?で、世界中の音楽に一瞬で自由にコミットできるなんて、
そのスピード感には絶対、
未知の興奮があるのだろうな。とてもついていけそうにないけれど


一番音が良いのは蓄音機だという話もきっと信じられるし、
ライブはすでにマイクを通している時点でライブではないというのもなるほどとは思う。
唯一定期購読しているオーディオ雑誌で、
狂ったような金をつぎ込む金持ちのオーディオシステムを見るのは楽しい。
いっぽう、
一番安いラジカセのAM放送から飛び込んできたロックンロールで、
人生が変わるのも真実である。

今日聴いたレコード(妻と娘が実家に遊びに行ったので爆音)
with the beatles (UK original mono)
the beatles /revolver(UK original mono)
the doors / absolutely live(US original promo)
donny hathaway / live (US original promo mono)



自由詩 君は音楽を何で聴いたか Copyright はだいろ 2020-02-15 17:49:18
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