母の死
アラガイ

 
 追いかけては払い 戻され
       血の渦が逆流する
 沼地に咲く菫 六月の花瓶
   雑草をなめる一匹の小羊よ
睡る白い乳房の傍らに
  ときに割れた皿で心臓をえぐり
手相がそれを受け止める 皮線は
 小窓からのぞきみる空
   引き出しに隠れては泣いた    夜の
 言葉の意味を教えてくれた 秋
               それが
 あなただった


自由詩 母の死 Copyright アラガイ 2020-02-15 03:41:04
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