ツバキと家族
灰泥軽茶
少しくたびれた一軒家の生垣に
一面たくさんツバキが咲いていた
手のひら二つ
ひとつひとつを包みこめば
家族の笑顔が蘇る
赤い花がぽっと消えていく
家族で過ごすなんでもない一日は
もう戻っては来ないけれど
ツバキがたくさん咲いていて
包みこんで抱え込んで
今日一日は
それだけでいい日もあるものかな
自由詩
ツバキと家族
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灰泥軽茶
2020-01-01 21:24:41
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