夜陰フラット
ひだかたけし

夜がへのじに曲がり出す時、
睡眠薬はいつもの位置で
意識が遠退くその前に
僕は独り在ることの
覚悟と記憶を反復する

今日の夕暮れは見事だった
作業所で君と何気なく話せて良かった
逢えない愛娘はどうしてるのだろう?

意識が最後に帰結する処、
萎えて弱って無気力に
5才の子供と喧嘩しても
今の俺は負けるだろう
なんて思って1日を
終えたくはないから
すぅはぁ呼吸を繰り返し
自分を無の状態に持っていく
敵対する世界をフラットに
帰属もなく無帰属もなく
宇宙のこの片隅で
すぅはぁ呼吸を繰り返す

明日来る新たな1日に
新たな驚きを求めては











自由詩 夜陰フラット Copyright ひだかたけし 2019-09-18 14:50:32
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