たもつ




扉しかない部屋で
君は朝焼けを食べている
朝焼けを食べ終わっても
朝焼けはなくならない
俺が隣で朝焼けを描いているから
なくならない朝焼けを食べ続け
そして君はまた扉を排泄する
遠くでは娘が
泣きながらその扉を開け続けている
弱いものにしわ寄せが行く
そんな世界を嫌っていたじゃないか
なのにいつも俺たちじゃないか




自由詩Copyright たもつ 2005-04-03 11:05:34
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