ひまわりの途上
すいせい




剥がされたとしつきが 白鳥の羽のしたに風をよんだ
はらはらと ふり 白く つもる
昏い 目の中のひかり と よぎるスカートの白が
したたるほどの夜明けを ゆっくりと通過していく


(まあるいね 頬をふくらませて
(ゆびを 意味ある方へ曲げて
(ちいさな あしを いっしょうけんめい うごかして


傘にさえぎられた 田園におりたつ
ふうわりと 心臓にえみを走らせて
みちて にがくて さしだされる おとがい
やくそくは 吃音のまま ふるびたカーテンを切る


(くちばしからくちばしへ
(わたされた 歌のいみを
(おちるまで とっておいてほしい


風に折れた茎を くちに咥えて
許すように
かたむいていく





自由詩 ひまわりの途上 Copyright すいせい 2019-08-14 23:19:38縦
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