自称詩人のいちばん長い日
花形新次
家族や仲間と楽しく
過ごしている世間と違い
家族からは
存在しない者とされ
生まれてこの方
友達と呼べる者はいない
そんな自称詩人を残して
避暑地に向かった家族は
旅先から
「どうか熱中症で息絶えていてくれ」と
念を送っているが
どこ吹く風とばかりに
自称詩人は16℃に設定された部屋で
アイスカフェオレを飲みながら
クソつまらない自称詩を
書きまくっている
自称詩人よ
お前の住む四畳半に
ありったけの
原爆を落としたい
自由詩
自称詩人のいちばん長い日
Copyright
花形新次
2019-08-14 20:00:00