本懐
なけま、たへるよんう゛くを



地図から欠けているくらい

小さな島の話で 反対っかわまで行っても

さして変わり事もなく あお満面だし

画家には一人の上客が居て、全てはそれで十分だった


さくばん夜なべに狂って 失神した私が気が付くと

君は 草の瀬に泳ぐトンボの中にいる やっぱりだな

白い袖を振り乱して

地面に埋まったタイヤを制圧していった おそるべきはそのてぎわ


けんけんぱ 横目に撮りながら

朝一で造影をこなさなきゃなんで

ことほどさよーにどーにも 調子っぱずれならりぱっぱ

特定年次の従軍者にだけ通じる 魔笛も吹くのさ、ずんたかた


働いているぞ 日焼けしきりの意地っぱりども

ひつじの毛をすくい取って 宙へ浮かべた 大さじ小さじ

お侍みたいな蛙も無性に げーこげこ

廊下の先が落ち込みねじれて ほどけて線路にあちこちへ


丘陵を上がったところの取水所が

アクセントになってサンダルを、天気蹴飛ばす占いだ

ヨーソロー 蛇に噛まれたくないなら

星と星の合間に 隠れんぼうしては、いかがかね!


とーいむかしにモアイをおっ建てた奴がよ

遠浅のさんごしょうを 迷路もようにした奴がよ

おれらのゆくすえを 心配したんだぜ フィクションかきつらねて

お前は白紙がありさえすれば なんだっていいのにな


なんかさ、ジンジャーじゃなくってチョコレートサイダーが飲みたくなる病とか

空へ駆け上がりたくなったりしてた 情操を落っことしちゃったとか

そんな珍妙不思議なあり様になって、お前のくせに色を失ったって

おれの方は お前のらくがきを 何作か見繕って買ってやる

毎日 しつこく かよってやる

二束三文で 買っちゃあへなへな 言ってやる

その場で くどくど語り明かしたろ あ~あ

へへへ



自由詩 本懐 Copyright なけま、たへるよんう゛くを 2019-06-30 04:52:36
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