なんとまあ救いのない
坂本瞳子

サメザメと降り続ける冷たい雨は
なんのためであろうか

この汚れた惑星ホシを浄化でもしているのか
ありとあらゆるゴミを洗い流してくれているのか

そんなことをしようとも
この心から疲労感が払拭されることはなく
絶望感が救われることなどましてなく
無愛想な子供の態度が改善されることもなく
誰かの笑顔など取り戻せやしないのだから

冷たい雨は降り続ける
明日も明後日も明々後日も
もう永遠に日の目をみることはないのかと
そう思われるほどに降り続く
ただサメザメと音を立てて降り続くこの冷たい雨は
もう永遠に止むことがないのだろう

この身を忌まわしく思えばいいさ
恨めしく思いたまえよ
それだけの話しだ


自由詩 なんとまあ救いのない Copyright 坂本瞳子 2019-06-15 19:12:30
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