吹いている
ひだかたけし

吹いている
もう風が絶えず
吹いている

私は空の青みを見つめる
やがてその底の方から
貴女の声が木霊するまで
漆黒の闇に手を伸ばし
混沌の夜にひざまづき

吹いている
もう風が絶えず
吹いている

万物、流転の最中に晒され





自由詩 吹いている Copyright ひだかたけし 2019-05-27 19:29:12
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