陽炎
ただのみきや

風が担う祝祭の神輿

白蝶ひとひら
    またひとひら

もつれ ほどけて
    また結ばれて

あどけない水の声
    まろぶ 光の鈴

うたたねの距離
 雲雀につられた子ども

風の神楽
かたちも線も曖昧に

切れ切れに 脱ぎ捨てて
 丘の斜面

認知されない言葉
裸のまま透けて往く

焦がれ 結べず
  もつれて とけて



            《陽炎:2019年5月19日》








自由詩 陽炎 Copyright ただのみきや 2019-05-19 18:49:33
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