赤く冷え切った、蛇の心を
秋葉竹
あなたの蛇の皮もどきの諦めを
満月の海に見た
あたしの心は
そのとき蒼く静かに燃え盛り
そして今は静かに冷え切っている
透明な風が 冷やしていくのだ
死の匂いのするストリートで
あたしは
真っ赤なチューリップの花を見つけて
楽しい時間を過ごすつもりなのに
(あなたがお嫌なら)
(ちょっと、すみません)
待ち侘びた深夜のガラクタ物語は
もはや、
蛇イチゴの実をほおばる
姿を恥じらうところから始まる
そのみずくさい関係を修復した
瞳の煌めく自由な世界では
無くなるのだろう
そして、悲しい欲望を
忘れ去った煩悶を
ずっと、この胸のなかに探して
ずっと前を向いて生きていかなくてはならない
蒼く燃え盛る哀しみのこの街で