電球
ミナト 螢

新しい家の
象徴だった
大きなシャンデリアと
集う家族

時は流れて
バブルが弾けると
付けることさえ
躊躇った明かりを

キャンドルに灯し
静かに燃やす

私にとって
残されたものは
チューリップ型の
咲かない電球

取り替えてくれる
人はもういない


自由詩 電球 Copyright ミナト 螢 2019-04-11 10:34:37
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