海岸
石川和広
受け止めかねる日々が
一日の中にいっぱい
押し寄せてくる
あるいは、波の中にもみくだされ
僕は
思い出の中のせいぶつになるように
ウニャウニャと日々を漂う
生き生きした面影を失った画面のような顔
カンバスの上に垂らすロウソク
ロウソク
赤い火のぬくもり黒い闇の中で
ぼくは、よだれを垂らしながら昼寝している
よだれを垂らしながら昼寝している
ないようで
在り続ける涙
その波頭
頭をたれる、うなだれ進む
この日々の角度
快楽の落下速度
ちらちら燃えながら
進む
自由詩
海岸
Copyright
石川和広
2005-03-30 12:47:42