虹がきれいだから少し泣いてみたい
かんな

降り注ぐ雨が
掴み切れず指をすり抜ける
落として来たもの
空がやけに広い朝焼け
終わりなのか
あるいは始まりなのか

レールを走る列車のようには
うまく進まない生き方を
けれど今を精一杯
肯定できる歩き方をしてきた
虹がきれいだから
少し泣いてみたい

夕陽をふり返る
背中のあたたかさとさびしさ
降り注ぐひかりの波
人生をふり返るような気がして
涙を拾い集めたとき
足元をみると広がる影と
夜の切れ端

隣で寝息がきこえる
しあわせの定義が
日めくりのように毎日変わる
明日の私の
明日のしあわせを
明日の私が決めていく
そのことをしあわせと名付けていく

海を見に行こう
足元に押し寄せる波が
連れて行ってくれる場所へ
朝日も夕日も
同じたいようであることが
やさしい事実のひとつ

平らな地面に耳をつける
凸凹の地面に手を触れる
歩いてきた道が愛おしい


自由詩 虹がきれいだから少し泣いてみたい Copyright かんな 2019-03-16 21:11:29縦
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