日々
ミナト 螢

誰かの幸せに
揺さぶられても
自分の思い出
輝く時は

大きすぎる手に
五本指足りず
泳いで潜って
爪の先で会う

無印になった
爪の色は負け

さよならといつも
隣り合わせの
もう何年も
食い込まなくなった

爪の子供を
産み落とす作業が
今日もどこかで
パチンと始まる


自由詩 日々 Copyright ミナト 螢 2019-03-16 13:08:12
notebook Home