ダイエット
ミナト 螢

洋服の下に肌があるから
秘められた場所で会話が出来る

鍵を渡さない私はいつも
肌が透けるストッキングを拒み
女という生き方を否定する

黒いタイツは100デニールのもの
少しでも細く肉感をなくし
気持ち良くなんてさせてあげない

心が貧しく栄養不足の
毎朝に作るお弁当だけが
旗を揚げながら応援している

体がもっと軽くなったなら
いつか消えるかも

そんな期待を抱き続けたまま
空を飛ぼうとは思わなかった


自由詩 ダイエット Copyright ミナト 螢 2019-03-12 16:34:51
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