沈黙のなかで
帆場蔵人
誰もがそれとわかるように
名前をつけてみましょうか
花と名前をつけます
蜂と名前をつけます
光と名前をつけます
だけれど君がそれを指さすとき
花と戯れる蜂や蜂と戯れる花を
輝かせているひかり、その光に
名前など必要だろうか
ただただ耳を澄まして
ただただ眼を見張れば
ただただ美しい世界を
別ちあえないだろうか
めいっぱいの孤独の底
君と僕は名前さえ忘れ
ただただ一瞬の永遠を
望んでいたんだ、光を
自由詩
沈黙のなかで
Copyright
帆場蔵人
2019-02-14 01:09:47
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