いつかわたしが生まれ帰ってきたとき
ぽりせつ
いつかわたしが生まれ帰ってきたとき
もういちどこの詩をみつけたい
なまえも知らないひとの詩として
ささやかだけど悩みや哀しみ 楽しみなんかを書きとめて
人肌のあやうさを伝えたい
わたしがわたしに会うことを再会というのだろうか
記憶はつながっていなくても
ふと空を見上げたときの気持ちでつながっていればよい
はだかで生まれることを決めた
かみさまの誤算に密めいて
そんな軽率な永遠のひとくさりずつに
もれなく詩を書きのこしていきたい
いつかわたしが生まれ帰ってきたとき
進むことしかない今に 少しでも立ち止まれるように