始動
ミナト 螢

花びらのような
スカートを纏い
その指で散らして
欲しいと願う

胸の鼓動を
キュンと早くする
苺が潰れて
しまいそうなほど

甘酸っぱい時を
口に含んだ
白い吐息が
運ばれる場所まで

新しい季節に
向かって歩き

氷が溶けると
同時に割れた
青信号の光を
抱えて

あなたの心の
真ん中に咲く


自由詩 始動 Copyright ミナト 螢 2018-12-09 10:09:41
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