輪郭
はるな


輪郭のない夜がわたしたちを丸ごと置き去り
白紙のうえで迎える今日
枕に触れ 頬に触れ 壁紙に触れ プラスチックに触れ
でもこの世界に触れることができない

淋しさがわたしの中にあるのか
わたしが淋しさの中にあるのか
そんな簡単なこともわからない

今日までいったいいくつの今日を消費しただろう
ぐったりと濡れながら
寝息 髪 一角獣 混乱 衰弱 電気ポット 窓ガラスは存在し
でもわたしやあなたから溢れる言葉を容れる籠がない

空気はざらざらと働きはじめ
ひとも 線路も 鳥も みんな
なめらかにまわっていく明るさ
今日がどこにあるのか
あらゆる今日がどこへ綴じられたのか
そんな簡単なこともわからない








自由詩 輪郭 Copyright はるな 2018-12-09 07:35:08
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