買物公園をただよう天使は戦車を待っている

西武だったビルを背に
錆かけたブロンズ弦を掻き鳴らす
白い腕ばかりが気になって
歌なんかまともに聞いてやいないけど
クラーク先生に忠実な彼の愚直さに
譜面台にぶら下がった「日本一周」の文字に
拍手を贈りたくて
日陰を探した

真昼に
照りつける
詩は
力強く

私を拒絶し、

西武だったビルの半ばくらいまでは飛んでいる
人間らしさが
夏の
三国峠の白線のように

責め立てる。

(愛とか平和ってさ
 いつの間に他人から説かれるものになったんだろう

、ね?

 どうでもいいですか、そうですね、みんな死ねばいいんだと思います)

砂時計のくびれを摘まむように
天使は戦車を待っていて
せまっこい青空へひゅるり
鈍色の鳩が墜ちてった


自由詩 買物公園をただよう天使は戦車を待っている Copyright  2018-09-16 19:13:33
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