【 電子メールの紙飛行機 】
豊嶋祐匠












君は

紙飛行機の

折り方を

知っているかい





空に投げつける

紙飛行機の

ことじゃないよ




電子メールの

風に乗せて

飛ばす紙飛行機さ








その

紙飛行機には




飛ばす人の

想いを素直に

書かないと

上手く飛んでくれないんだ




飛ばす人の

想いが

錘りとなって



遠く

真っ直ぐに

飛んでくれるのだろう





だから





書いた人の

想いというのは

重過ぎてもいけないし

軽過ぎてもいけない




遠く

真っ直ぐに

飛ばすためには



丁度いい重さの

想いというのがあるんだ













僕も

紙飛行機を折って

そっと

飛ばしてみたよ




遠く

真っ直ぐに

飛び続けてくれるように

素直な想いで









どうだい




君のパソコンに

僕の紙飛行機は

届いたか






机の上から

零れるほどの

勢いで




ヒューって

音を立てながら

届いたら




紙飛行機の

折り目を

破らないように



丁寧に

開けてみるといい






そこに

小さな文字で

「愛してる」と

書いてあったら




確かに

それは




僕が

君に向けて飛ばした、紙飛行機さ。














自由詩 【 電子メールの紙飛行機 】 Copyright 豊嶋祐匠 2005-03-23 14:49:51
notebook Home 戻る