攣った右足
坂本瞳子

右足が攣る

疲れているのか
精神が病んでいるのか

痙攣したその無様な
自らの意志に抗い
ただの棒きれの方がまだマシと思わせる
痛みさえももたらされる
この攣ってしまった右足

とても歩くことなんてできやしない

自分のいうことを聞かないという事実が
痛みを超えて奇妙なことこの上なく
楽しいとさえ思ってしまい
笑いだしたらもう止まらない

しばらくこうして
右足は攣らせたままでいよう

こんなにも楽しいのは
ここ最近で一番のことだ


自由詩 攣った右足 Copyright 坂本瞳子 2018-05-25 23:15:10
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