ため息コロニー
ふく

その夜の色の煙筒は
寒いからなのか白い
息を吐いていました
夜に
ため息がずっと続いています

何億光年前の光が
ゆっくりと流れて光の速さ
僕の上に留まっています

月は知る由もなく高空
上弦の髪がさらさらと自転して流れていきます
あと何回廻ればいいかしら

小さな銭湯の煙は風が運んで東
空に届く間もなく風が懐にしまってしまいます
あの空までは飛べそうにないんだ

ほの暗いブルー
藍色を欲しがる夜は決して
自分が黒から変わらないのを知っているんです

その夜の色の煙筒は
寒いからなのか白い
息を吐いていました
夜に 夜に
ため息がずっと続いています


自由詩 ため息コロニー Copyright ふく 2005-03-21 11:01:57
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