ため息コロニー
ふく
その夜の色の煙筒は
寒いからなのか白い
息を吐いていました
夜に
ため息がずっと続いています
何億光年前の光が
ゆっくりと流れて光の速さ
僕の上に留まっています
月は知る由もなく高空
上弦の髪がさらさらと自転して流れていきます
あと何回廻ればいいかしら
小さな銭湯の煙は風が運んで東
空に届く間もなく風が懐にしまってしまいます
あの空までは飛べそうにないんだ
ほの暗いブルー
藍色を欲しがる夜は決して
自分が黒から変わらないのを知っているんです
その夜の色の煙筒は
寒いからなのか白い
息を吐いていました
夜に 夜に
ため息がずっと続いています