人類廃路
腰国改修
たとえば疑うことを忘れたら
(忘れさせられたのかも知れないけれども)
全てノンフィクションになり
フィクションは絶滅する
素速くて素速すぎる情報へのアクセスが
私たちから疑念を奪った
疑念なき世界は確かに信なる世界で
色々なものに満ち足りた世界だけれど
椅子に座る多くの人々は空っぽになった
やがてドライブを忘れて
思慮も忘れて
人形で満たされた星が暗闇に浮かぶ
美しいブルーのその星が
地球であることには変わりないけれども
そこにはもう戦争も貧困もないけれども
人形たちがただ微笑む
呆れた世界が風化寸前人類廃路
自由詩
人類廃路
Copyright
腰国改修
2018-03-13 21:46:55