水虫ジュク夫「自称詩人列伝 ペペロンチーノ里帆」
花形新次

辛い人生を送って来た
家族もいない
友達もいない
猫も食べてしまった
でも私には
自称詩がある
才能が0だって
努力しなくたって
どっからか見つけてきた
フレーズをちょこちょこっと
変形するだけで
誰にも否定されず
下手すれば儀礼的とはいえ
イイねと言って貰える

例えばこんな自称詩

「自称詩人列伝 ペペロンチーノ里帆」

ペペロンチーノ里帆の自称詩を読むと
全身から力が抜けて行くのを感じる
ペペロンチーノ里帆の特徴は
ありきたりなフレーズと
意味のない繰り返し
節と節とのぶつ切れ感だ
何故こんな凡庸な自称詩を
人前に晒すことが可能なのか?
常人では考えられない
強靭な精神力の持ち主に違いない
そしてそのポテンシャルの低さを
何年もずっと維持し続けている
近年希に見る自称詩人の中の自称詩人だ
(以上、Wikipediaから抜粋したものを
ちょこっと修正)

私は自分の自称詩に
たまに否定的なコメントをされると
そのコメントを消す為に
自称詩自体を消してしまう

悪いコメントを見るぐらいなら
クソ自称詩なんか要らない
と思ってしまう

或いはハンドルネームを変え
新たな自称詩人として
生まれ変わろうとする
所謂なりすましだ

クソでも堂々と投稿し続ける
ペペロンチーノ里帆には
まだまだ遥か及ばない
ペペロンチーノ里帆が
私の目指す理想の自称詩人像だ



ほらっ、自称詩人達の
称賛の声が聴こえるだろ?がははは


自由詩 水虫ジュク夫「自称詩人列伝 ペペロンチーノ里帆」 Copyright 花形新次 2018-02-04 07:53:03
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