夕闇
1486 106

歩き煙草に咳き込んだ
不機嫌そうな顔こちらを見る
目を逸らした自分が間違っているのか

転んだ痛みに呟いた
それはただの独り言
差し伸べてくれる手を伸ばす
期待はいつも裏切られる

夕日が眩しく輝いて
君の顔が見えなくなる

老いぼれ犬の影は伸びていく
老いぼれ犬の影は消えていく
老いぼれ犬の影は見えなくなる

誰もいない公園を横切る
子ども達の声は聞こえない
揺らめく街灯音も無く

乾いた風が枯葉を揺らして
音も無く
知らない町に迷い込んだ気分


自由詩 夕闇 Copyright 1486 106 2018-02-03 00:54:11
notebook Home 戻る