月光
マリア・ブルー

癒して 月
トカゲのしっぽ
電車に轢かれて
切れちゃった

血も涙も
出ない切り口から
コルクが伸びて
油断したあいつのハート
からめとる
好意と憎悪を織り交ぜながら
交わす唾液が骨まで染めて。
癒して 月
私の体
焦げちゃった

全体が漆黒の夜空に染まるまで撫ぜ続けて。
愛に開いた体は永遠にあなたに開かれたままなのだから
あなたは私の中の道を焦がし焦がし、突き進むだけでよいのだから。
炎のごとく。


自由詩 月光 Copyright マリア・ブルー 2018-01-03 16:39:15
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