嘆きと慰め
文字綴り屋 ひじり

プライドだったと
ずっと頭の片隅ではわかっていた
でも
それとは別の理由を探していた

わかってる
わかってる
わかってても
嫌だ

その繰り返しで生きてきた
そうできるだけのものがあったから
見ない振り
聞こえない振り
怒りを胸にねじ込んだけど
脳みその中のイラつきは消えず
苦悶だけが残った

笑いたかった
笑い飛ばしたかった
でももう出来ない

虚に向かい口汚く罵っても
空に向かって叫んでも
誰も応えてはくれない
わかりきったことへの
虚しさに苦笑いする

さてどうする
さてこれからどうなる
誰かがどうにかしてくれるわけじゃない
自分しかいないけど
自分だけじゃない

それが強みで
それが弱みだ

自分のために
誰かのために
何かがどうにかできるのなら
それで今は良しとしようじゃないか

プライドなんか投げ飛ばせ
理屈なんか振り払え

今どうするか
これからどうするか
足掻いてもどうにもならないのは
放っておけ

できることだけから始めよう
そうすればできることが
広がっていくから
笑えない毎日なら
笑えることを一つずつ見つけよう
どれだけ泣いても
体の水分が減るだけさ
それなら
笑いジワの一つでも増やしたほうがいい




自由詩 嘆きと慰め Copyright 文字綴り屋 ひじり 2017-12-19 22:50:14
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