終焉を静かに見届けたい
Lucy

 
朝八時過ぎに冷えた庭へ出る
日差しが降り注いでいる
枯れた葉が散り落ちている

遅れて咲いた花たちが
弱い抵抗を続けている

もう何もしてやれない
バッサリと時間を切り詰めて
急ぎ足で来るらしい冬への
支度を始めるべきか

手には鋏
己の明日を断ち切るようで
決心がつかない

冬の向こう岸まで続く土を掘り
球根を埋めた


自由詩 終焉を静かに見届けたい Copyright Lucy 2017-10-20 09:50:19
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