現夢〇荒野
ひだかたけし
小刻みに震えながら重い足取りで進む俺
どこまでもリアルに灰色に広がる地平が
奇妙な高揚感を誘う
不意に吹き抜ける強風に
踊り出す手足はてんでばらばら
関節の軋む音 辺りに響き
俺は自分が薄い膜の内に居るようだと思う
リアリティが乏しく自らの意識が浮遊しているようなのだ
夢のなかでも繰り返される己の普段の現実感
俺は絶望的に陶然となり
額を銃で撃ち抜こうとする
どこまでも灰色に浮き上がるように鮮烈に広がる地平を前に
これが夢なのだと気付きながら尚いっそう
自由詩
現夢〇荒野
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ひだかたけし
2017-10-18 01:11:24
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