新生
ひだかたけし
静かな静かな夜陰の時に
涼風秘やかに空気を揺らし
懐かし憧れの未知からの訪れ
還流しながら予感に巡る
余りに忙しい社会の営み
余りに貪欲な資本の増殖
逃れ逸脱、寡黙に落ちれば
戻っていくべき内底の宇宙
己の奥から溢れて止まらず
静謐な深夜に沈んでいく
ああ、もう新たに戻る時だ
ああ、もう新たに帰る時さ
蛙も鈴虫も獅子ですら
背を丸くして一つになる
未知永劫宇宙のフルサトへ
私達人間が牽引して
遡行しながら連れていく
その使命だけを
しっかりと引き受け
自由詩
新生
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ひだかたけし
2017-10-12 01:23:45
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