旅人の夜
ハァモニィベル

***
「さすらい人の夜の歌」
     (ゲーテ原作/ハァモニィベル跳訳詩)


山は死んだように眠っている

樹々も呼吸を止めたまま、ピクリともしない

頬を撫でながら過ぎていく時の流れすら もう

どこか遠くへ消え失せてしまっている今夜

瞼を閉じてしまえば ほら すぐにでも

やわらかく凍りついた鳥たちの

 やすらいだ夢のむくろが一斉に

飛び立つ姿が見えるだろう








《「蝶としゃぼん玉」10月.2017 テーマ「旅」》
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自由詩 旅人の夜 Copyright ハァモニィベル 2017-09-30 04:16:05
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