デザートウォーク
秋也

穴だらけのサボテン
巨人のように屹立
「こんにちは、おとといきやがれ」
砂まみれのフードとマント
砂漠の民たった五人
言葉少なげにまつ毛は長く
虫入りテキーラを瓶ごと回し飲み
並んで歩き
砂粒踏みしめ
風も日も暑く
これから渇いて死ににいく
「最後まで立っていた奴が瓶の底の虫を貪れる」
昔々からのルール
頭上で鷹が旋回する
「お前には骨も喰わせない」
蜃気楼のオアシスできっとまた会おう
友よ


自由詩 デザートウォーク Copyright 秋也 2017-09-14 19:54:57
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