白い秋
星丘涙

水彩のように
やさしい それは儚い夢

水滴がひとしずく
滲み広がる ひとり浮遊する

白い光が渦を巻く
それは不思議

なんなのだろう
ここは何処なのか 風がふく

懐かしい顔が浮かんでは消える
幽霊のよう

デジャブ 何度もふりかえる
夕暮れ

赤とんぼが飛ぶそら
夕焼け めまい
郷愁と後悔

よろこび
かなしみ織りなす
人生

幻想のような
毎日を繰り返し 重ねあそぶ

いつの日か訪れる
終焉

離人症を生きるが如く
リアルを喪失した


自由詩 白い秋 Copyright 星丘涙 2017-09-12 15:34:32
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