フラフラ
ふじみやこ

ふらっと特急電車に乗る
目的に足を運ぶのではなく、
力なく倒れないようにただフラフラと

周りからは変な目で見られるが、
そんなものをどうでもよくさせる心地よさ
フラフラしている足を2つに折り、席に座る
すると後は運ばれるだけ

窓に映る世界を見る目は、
先を見据え構えることをしていない
眉に込められた力は零
右目がフラフラ 左目がフラフラ

窓に映る景色を目で濾して浮かび上がる情景から
己の行く先を無意識に見出し酔いしれる
その酔いがまわって足にくるのでフラフラするのだ

しっかりとした目と足なら避ける場も、
フラフラとした目と足なら何も気づかず踏み入る
そして新たな地を開拓する


自由詩 フラフラ Copyright ふじみやこ 2017-09-05 13:38:04
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