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ayu-m



気が引ける僕の手をひっぱって

闇の中に浮かぶ大きな四角い白は

両腕を箱と椅子に変え

僕の心をドルビーサウンドで

鳥肌のひとつひとつをひっぱってみたり

背筋の真ん中を

折れた様な針の先でツウリとなで上げたり

するのだ

激しいカーレースの後に

パイプを分け合う兵士たちの手元が

確かに握りしめたカクテルを

フレアバーテンダーは華麗に

アイシャドウを黒くまたたかせ

ミュージカルの舞台は広がる

ロキシーの唇といったら

まるで マリリンモンロなのだ



そして僕は現在に戻ってきて

ほっ と 息をつく

まるで夢を見ていた様な

四角く白い部屋に帰ってゆく




自由詩 movie Copyright ayu-m 2005-03-12 09:57:37
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