白鷺
◇レキ

生きていることの内にしか僕は生きない
気にしなくても佇んでいる
僕は僕以上になりはしない

様々な色を水面に映して いつも感情は儚く色をまとう
その細やかな手触りを生きていることが内包してくれる


白鷺は綿毛の様に 水面を飛ぶから

それだけで「今」は肯定されるさ



人の底にあるのは自身への根っこで
誰もいつでも同じだろうけど

だからこそ僕は強く誰かに会いたがる
そっぽを向くささやかな風をその
自身への根っこに吹かせながら




また今日がある事に
僕は行き止まりを見る

例えば今日の悲しみを
安心して踏みしめる


自由詩 白鷺 Copyright ◇レキ 2017-08-06 20:08:02
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