白いご飯
梓ゆい

昨日届いた今年の新米。
白く輝く米粒が
すくい上げた両手から零れ落ちる。

その日の晩
一粒も残さないで食べなさい。と
母はしゃもじを握って何べんも言った。

白い湯気を顔中に浴びて
大きな一口でご飯を食べる父と
三人の娘たち。

母が席について手を合わせたら
父と私が空の茶碗を片手に
二人仲良く釜の前で並んでいる。


自由詩 白いご飯 Copyright 梓ゆい 2017-08-01 02:13:09
notebook Home 戻る  過去 未来