虚
ひだかたけし
落ちてゆく
ゆっくりひたすら落ちてゆく
何物もない何か在る
青い天蓋の底の底
炸裂する世界に
裏返る在るへ
落ちてゆく落ちてゆく
ひたすらゆっくり遡りながら
旋律響きの奥にすむ
彼らは木霊を破裂させ
音塊を創り壊しまた流出し
紫の包み込む虚に浸透する
静寂を装い荒れ狂いながら
おお 爆風の唸りだ!
逢いにゆく
ゆっくりひたすら逢いにゆく
何物もない何か在る
青い天蓋の底の底
転覆する世界に
浮上する在るへ
逢いにゆく逢いにゆく
ひたすらゆっくり落ちながら
自由詩
虚
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ひだかたけし
2017-07-17 21:16:08
縦