生えぎわ
はるな


気をぬくとすぐに空が裂けて
わたしのねじれに触れてくる
どんなにながいスカートを履いても
どんなにきつく紐を結んでも

許されない許されない
それは 味のないガムみたいにはりついて
かみきってもかみきっても
べたべた生えてくる
憎んでも許しても苦しいのは
結局だれも気づいてくれないからじゃないですか

幸福の生え際にからんだ不幸を拾って
せまい部屋の水槽で飼っている



自由詩 生えぎわ Copyright はるな 2017-07-05 23:27:15
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