くまとねこ
はるな


雨のなか
であったくまとねこは
べたべたに濡れて抱擁をした

たばこを吸いますか?
とねこは言った
ええ、いいえ、わたしは。
とくまは言った

雨樋を水が
のろのろはしっていく
大事なことやそうでもないことを
話したり 話しあぐねたりしているうちに
ひとつのぬれた毛玉になってしまったねことくまを拾い
雨上がり
しけた煙草に火をつけようと
愛しい人が背をまるめている



自由詩 くまとねこ Copyright はるな 2017-06-28 14:20:31
notebook Home 戻る
この文書は以下の文書グループに登録されています。
くま